アンゼルム・キーファー個展「Opus Magnum」
キーファーの個展に行ってきた。
彼にしては小さい、テーブル1面程度の大きさの立体15点と水彩絵画5点ほど。
まとまった作品をリアルで見たのは初めて。
すばらしかった。
キーファーらしい巨大なオブジェは間違いなく素晴らしいだろうが、小さくても、つまり物理的な質量に頼らなくても、突き抜けて美しい存在感があった。
現代(20世紀以降)の作品で初めて感じられた実在感だった。
本当にすばらしい。
いずれもすばらしいのだが、たとえば「バミューダトライアングル」とタイトルされた作品、
明らかにお茶目さがあるのだけど、そうでありつつ、吸い込まれる深淵を持っている。なんなのでしょう、これは。
たしかな技術と丁寧な作品制作と、私には理解できていない何かがあるのだろう。
この感覚は、ややピーター・ドイグに似ている。秘密を恐怖なく正面から受け止める体質、か。
ああ、すばらしかった。
ファーガス・マカフリー東京
Fergus McCaffrey
6月29日まで。日祝は休。
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