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ドラッカー「経済人の終わり」

このところお金に関心がある。
ずっと数字とは縁のない生活だったのだけど、バチカンの前法王退任の件およびいわゆるme too運動が、そもそも資金の流れの解明をきっかけに起こったことから、お金の流れというものに関心を持ち出して、パタパタとお金に縁が出てきた。
ただ、これは自分の収入が増えたという意味ではありませんが。

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そんなこんなで、私のことだからまた古典的な本を読みだして、バフェットとかドラッカーとか、初めて読んだ。
バッフェットもマンガーもとても面白いけど、ドラッカーには気絶しそうなぐらいガーンときた。
数冊しか読んでないし、そもそも経営マター自体にはあんまり興味ないのだが、この「経済人の終わり」はもの凄かった。あきらかに20世紀の圧巻。
ナチズムが手に取るように明確に分析されていて、初めて深く深く納得できた。
これはドラッカーの29歳の処女作なのだけど、経営の本ではないし、まさに彼が命を懸けて出版したことは「傍観者の時代」に書いている。
バイブルについて感想文が書けないのと同じで、本書については感想的なことは書けない。
とにかく圧倒されるだけだ。
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ドラッカーという人がこの本を書いたというのが、ほとんど真実だと信用できるのであれば、キリスト教が存在して、あれが作り話ではないというのも等価に信用できるというものだ。
要は、人はこんなことがこんなすごいことができる、という意味で。
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ベーコンを知って、それまであんなにアートに心酔していたのが、とんと興味が失せた。信じられないぐらいに何を見ても色あせて見える。
たぶんこのドラッカーの書を読み込んでゆくと、もうほかの本(ただしバイブルは除く)、プリモレーヴィですら、きっと色あせてしまう気がする。
色あせる、といっても相応の価値があって、ただ、私にとっては確認作業になって流す感じになってしまうということですが。
アートと本が私の生活から失せたとき、私がどういう私になるのか、興味深いことだ。
「経済人」になるのかな。

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